大阪市北区の行政書士Office KAIです。
2026年1月23日の閣議決定で、特定技能・育成就労の対象分野に「物流倉庫」が新たに加わりました。
EC市場の拡大などで倉庫の現場は慢性的な人手不足が続いており、外国人材の活用に関心を持たれている事業者の方も多いのではないでしょうか。
今回は、物流倉庫分野の制度概要と受入れ要件を整理したうえで、弊事務所がお手伝いできることをご案内します。
1. 物流倉庫分野の概要
どんな仕事ができるのか
従事できるのは、倉庫内で行われる作業(倉庫作業)です。
具体的には次のような業務が想定されています。
- 入出庫貨物の受渡し・検品
- 倉庫内での貨物の移動、保管庫への格納
- ピッキング
- 流通加工 など
ただし、包装されていない食品に直接触れる業務は対象外です。
また、運送会社が運賃とは別に倉庫作業料金を受け取って行う作業は対象になりますが、運送に伴う荷役として引き受けている作業は対象外とされています。
トラックの運転は「自動車運送業」という別分野になる点にも注意が必要です。
受入れの枠と在留資格
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受入れ見込数 | 特定技能 11,400人/育成就労 6,900人 |
| 受入れ可能な在留資格 | 特定技能1号・育成就労 |
| 特定技能2号 | なし(1号は通算5年まで) |
| 所管省庁 | 国土交通省 |
受入れ見込数は上限として運用されるため、枠が埋まると新規の受入れが止まる可能性があります。
外国人本人に求められる要件(特定技能1号)
- 技能:物流倉庫分野の特定技能1号評価試験に合格すること
- 日本語:日本語能力A2相当以上(日本語能力試験N4など)
育成就労(特定技能と同じく2027年4月スタート予定の新制度)で3年間経験を積み、試験に合格して特定技能1号へ移行するルートも想定されています。
2. 受入れ企業の要件(上乗せ基準)
物流倉庫分野では、一般的な特定技能の基準に加えて、国土交通省が定める上乗せ基準があります。ここが他の分野より細かいところです。
受入れできる事業者は3類型
次のいずれかに当てはまる事業者でなければ受け入れられません。
| 類型 | 事業者 | 就業場所 |
|---|---|---|
| A | 倉庫業者(倉庫業法の登録あり) | 自社が占有する営業倉庫 |
| B | 倉庫作業会社(倉庫業者から委託を受けて作業する者) | 委託元の倉庫業者の営業倉庫 |
| C | 一般・特定貨物自動車運送事業者 | 自社の倉庫、または有償で他社の倉庫作業を行う倉庫 |
B類型(倉庫作業会社)の場合は、委託元の倉庫業者と協力して就労支援を行うことを約束する雇用継続協定書の作成が必要です。
すべての事業者に共通する要件
- 倉庫管理システムの利用:入庫管理・在庫管理・出庫管理の機能を持つ情報システムを使っていること
- 機器・システムの継続的な利用:生産性や労働安全衛生の向上に役立つ機器などを利用し、協議会加入後1年以内に報告すること
- 分野別協議会への加入:協議会の構成員となり、国交省の調査・指導に協力すること
- 実務経験証明書の発行:外国人から求められたら、実務経験を証明する書面を交付すること
派遣はできない
物流倉庫分野は、労働者派遣による受入れが認められていません。
必ず受入れ企業による直接雇用となります。
登録支援機関にも要件あり
受入れ企業が支援計画の実施を登録支援機関に全部委託する場合は、その登録支援機関も分野別協議会に加入する必要があります。
物流倉庫の案件を扱う予定の登録支援機関は、早めの準備が必要です。
3. 運用開始に向けて今から準備できること
本記事作成時点(2026年10月)で、分野別協議会は設置に向けて調整中とされています。
試験の実施時期など、今後公表される情報もあります。
とはいえ、受入れ要件の大枠はすでに示されています。
受け入れを検討している事業者の方は、次の点を今のうちに確認しておくとスムーズです。
- 自社が類型A・B・Cのどれに当たるか
- 倉庫管理システムを導入・利用しているか
- 直接雇用で受け入れる体制があるか
- 支援を自社で行うか、登録支援機関に委託するか
ネパールからの人材確保をサポートします
弊事務所は、ネパールの送り出し機関とつながりがあります。
この送り出し機関では、物流倉庫分野での就労を希望するネパール人材の確保・育成に取り組んでいます。
次のような方からのご相談をお待ちしています。
- 物流倉庫分野の外国人材に関心がある有料職業紹介事業者の方
- 物流倉庫分野の支援を検討している登録支援機関の方
- 受入れを検討している倉庫業者・運送事業者の方
弊事務所の役割
弊事務所は出入国在留管理庁に届出済みの申請取次行政書士として、在留資格の手続きを担当します。
- 送り出し機関とのお打ち合わせのご案内
- 在留資格認定証明書交付申請・変更申請の書類作成と申請取次
- 上乗せ基準を満たしているかの事前確認
- 協議会加入など、受入れ準備に関するご相談
なお、求人・求職のあっせん(職業紹介)は、許可を受けた事業者さまや送り出し機関が行います。
弊事務所は在留資格の手続きの専門家として関わります。
まとめ
- 物流倉庫分野が特定技能・育成就労に追加された(特定技能1号の見込数11,400人)
- 対象は倉庫内の作業。運転業務や未包装の食品に触れる業務は対象外
- 受入れできるのは倉庫業者・倉庫作業会社・貨物自動車運送事業者の3類型
- 倉庫管理システムの利用、協議会加入、直接雇用など、上乗せ基準あり
- 登録支援機関も協議会への加入が必要
物流倉庫分野での外国人材の受入れやネパール人材の確保に関心のある方は、お気軽にお問い合わせください。
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※本記事は2026年10月時点の情報に基づいています。

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