前回の記事では、「なぜ3月からの就職活動では手遅れになるのか」を、在留資格変更の審査期間から逆算してお伝えしました。
要点だけ振り返ると、4月から働き始めるには、遅くとも前年の12月頃までに内定を得て、申請準備に入っている必要があります。
とはいえ、「間に合わないことは分かった。でも、具体的に何から始めればいいのか分からない」という方がほとんどだと思います。
この記事では、専門学校2年生を想定して、夏から卒業までの逆算スケジュールを月単位で示します。
就職活動・在留資格変更 逆算カレンダー
| 時期 | やること |
|---|---|
| 8〜9月 | 業界研究・自己分析/「技術・人文知識・国際業務」の対象職種を理解する/自分の学んでいる内容と職種の関連性を確認する |
| 10〜11月 | エントリー開始/企業説明会・面接対策/在留資格に理解のある企業かどうかを見極める |
| 12〜1月 | 内定獲得を目指す/学校へ推薦書・卒業見込証明書などの発行を依頼する/卒業見込証明書をもって在留資格変更許可申請を提出する |
| 2〜3月 | 卒業証明書が交付され次第、追加で提出する/卒業/審査結果を待つ |
| 4月 | 入社・就労開始 |
このカレンダーで重要なのは、「12〜1月に内定」がゴールではなく通過点だという点です。
在留資格変更許可申請は、卒業証明書が出る前でも「卒業見込証明書」があれば提出できます。
内定が決まった時点で待たずに申請を始め、卒業証明書は2〜3月に交付され次第、追加で提出するのが基本的な流れです。
「卒業してから動く」のではなく「卒業見込みの時点で動く」ことが、4月入社に間に合わせる鍵になります。
(4月入社の方の在留資格変更許可申請は12月から開始となります。
1月までに申請できなかったら不許可になるという事はないですが、遅くなると間に合わない可能性が出てくるので、早め早めに動くことが重要です。)
各フェーズで詰まりやすいポイント
8〜9月:そもそも「何を調べればいいか」が分からない
技人国ビザは、学校で学んだ内容と就職先での職務内容に関連性が求められます。
「とりあえず日本語ができればどこでもいい」という考え方では、後の審査でつまずく可能性があります。
この時期に、自分の専攻と結びつく職種・業界をリストアップしておくことが、後の工程をすべて楽にします。
10〜11月:「在留資格に理解のある企業」を見極められない
外国人採用の実績が少ない企業では、在留資格の手続きに時間がかかったり、そもそも必要書類への理解が乏しかったりすることがあります。
説明会や面接の場で、外国人社員の在籍状況や過去の採用実績をさりげなく聞いてみるのも一つの方法です。
12〜1月:学校の推薦書・卒業見込証明書の発行を「待たされる」
ここが最大のボトルネックです。
推薦書や卒業見込証明書は、学校によっては発行までに数週間〜1ヶ月程度かかることがあります。
特に多くの学生が同時期に依頼する12〜1月は、学校側の処理も混み合います。在留資格変更許可申請には卒業見込証明書が欠かせないため、「内定が出てから依頼すればいい」ではなく、内定の見込みが立った時点で早めに相談しておくことをおすすめします。
専門学校卒は「専攻と職務の関連性」も審査される
もう一点、専門学校卒業者に特有の論点があります。
技人国ビザの審査では、学校で学んだ専攻内容と、就職先での職務内容に関連性が求められます。
文部科学大臣認定の「外国人留学生キャリア形成促進プログラム」の認定校出身であれば大卒同様に柔軟に判断されますが、非認定校の場合は専攻内容の半分を超える関連性を具体的に説明する必要があります。
10〜11月の企業選びの段階から、この関連性を意識しておくと、12月以降の申請準備がスムーズになります。
今やること:まずは1つだけ
この記事を読んで「やることが多くて大変そう」と感じた方も多いと思います。
すべてを一度にやる必要はありません。まずは今週、次の1つだけ行動してみてください。
自分の専攻分野で、どんな職種・業界に技人国ビザで就職できそうか、3つ書き出してみる。
これだけで、10〜11月のエントリー時期に「何を調べればいいか分からない」という状態を防げます。
次回予告
次の記事では、多くの留学生が「なんとなく大丈夫」と思い込んでいる「特定活動(就職活動)」ビザについて、学校が推薦書を出したがらない背景も含めて詳しく解説します。
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